2012年11月18日日曜日

千壽製紙有限会社

明治32年9月9日 上流に千壽製紙会社立ちて、河水汚濁し、生洲によろしからざる…(小倉日記)

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 昭和40年頃、小倉北区を流れる紫川の水は濁り、悪臭を放っていた。十條製紙からの廃液による汚濁が原因であったようだ。鴎外の頃既に、千壽製紙会社として存在していたようで、鴎外が食べた鰻があまり美味しくなかった理由の一つとして挙げられている。

 その後明治42年には、王子製紙の小倉工場として改組され、さらに十條製紙に継承されたそうである。

 現在では、その工場もなく、紫川も水が綺麗になり、異臭などもなく、魚が川に戻ってきている。

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