2012年12月11日火曜日

ノート

医学部時代の鴎外のノート
現代の医学部の講義の中では、整形外科の教科書に包帯法のことは出てくると思うが、その実習などは行われない場合が多いのではないかと思う。

 包帯は、創の被覆保護、圧迫、固定、患部の安静保持その他に使用される。現在でも看護科の授業では実習があるのかもしれない。

 鴎外の時代、特に軍医にとっては、包帯法は必須の授業であったであろう。外傷治療の進歩は、歴史的に見ても戦争中に進歩したと言われており、外傷の治療と包帯法は大いに関係があるからである。

 鴎外のこのノートの記載は、まさに包帯法についてであろうと思われる。ドイツ語を綺麗な字で書いていることとともに、丁寧な絵が印象的である。その頃の学生は、みなこれほど丁寧にノートをとっていたのであろうか。それとも中には、良さそうなノートを借りて写す輩もいたのであろうか。

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